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2019年にベストセラーとなった、『メモの魔力』。ライブストリーミングサービスを展開する、SHOWROOM代表の前田裕二さんの書いた本ですがですが、これ、思考力を磨き、世界観を拡げる上でとても役に立つ情報が書かれており、ビジネスや教育、私生活はもちろんのこと、
サッカーに関わるすべての人におすすめする一冊です。
その中でも、私が特に印象に残ったところは、
事象→抽象化→転用
という考え方の部分。これさえ押さえて、日々の生活で意識すれば、人生変わる!と思ったので、この部分だけ紹介します。
本のあらすじや前田さんに関して気になる方は、実際に本を手にしてください(^_^)
目の前にある事象を抽象化する
『メモの魔力』で書かれている
事象→抽象化
という流れ。これはどういうことかと言いますと、私なりの解釈でいえば、たとえばこんな感じになります。
【事象】
世界のトップチームのサッカーはパススピードが速くてしかも正確、相手が後手の対応になっている。
【抽象化】
より高いレベルでサッカーするには、パススピードや正確性が大事だ。
この抽象化は『言葉の言い換え』のような感じで、サラリーマンのように社会に出ると経験や上司からの指導により、できるようになる方も多いと思います。
では、上の抽象化したものを、さらに抽象化していきましょう。
【さらに抽象化】
スピーディーかつ正確にものごとを展開することで、優位な立場に立てる。
ここまでくると、一般的な話となり、もはやサッカーとは関係ない話にも見えますね。そして、この段階まで抽象化することがとても大事になります。
抽象化した一般的なものから、他の分野に転用する
そして、私たちが学校教育で教わらなかった、とても大事な作業が
抽象化→転用
です。たとえば先ほどの
スピーディかつ正確にものごとを展開することで、優位な立場に立てる。
ということを、学校のテスト勉強に転用してみましょう。
すると、今までテスト前になると部屋の片づけをしていた子は(笑)、おそらく点数がかなり上がるでしょう。まさに
「サッカーで教わったことを、勉強に活かす」
であり、こういう考えを日々書きながら継続していくことの重要性をメモの魔力では伝えてくれています。
天才といわれる人は、みな『事象→抽象化→転用』を当たり前にやっている
私の知人や勉強していて
この人、めちゃくちゃ頭キレるなぁ。天才だなぁ。
と感じる人は、この『事象→抽象化→転用』を当たり前のようにやっています。しかし、メモの魔力をおそらく読んでいません。本が発売される何年、何十年前からこの思考を習慣化してきたのです。
百姓という天才
私が天才だと感じる人は、実は自然と向き合い、結果を出し続ける(高品質な作物を毎年作る)農家さんが多いです。彼らのことは、以前は『百姓』ともいいました。この意味は、農家さんたちに聞くと
100のことができる人
という意味だそうで、それこそ野菜作りに関する知識や経験はもちろん、仲間たちとうまくやっていくコミュニケーション術や、取引先を開拓する営業力、経営術などにも詳しく、会社をやっている社長さんがわざわざ東京から外車で高速を飛ばし、畑にある小屋へ足を運んでくるのを、何度も見てきました。さらに驚くことに、彼らは機械の修理や家の修繕なんかも、ある程度できてしまうのです。(私の知っている農家さんたちは、ITだけは弱いです。しかし、話をすると、理解だけは結構早いと感じます。口癖は、「つまり、その話を●●にたとえると、〇〇みたいなことか?」です。)
では、なぜ彼らはそんなに考えられるのか。これは私の勝手な推測になりますが、彼らは自然や植物と向き合って、自然の法則みたいなものを知っているからだと思います。もともと、人間のあらゆる発明は自然からヒントを得ているくらいですからね。
おわりに
2019年、ベストセラーとなった『メモの魔力』。この本は、AIが普及する今後の社会において、極めて重要な思考法を伝えてくれています。
というのも、これまでは新しい発想や創造性は問われませんでした。人間が機械のように働けば良かった時代です。しかし、これからはそのレベルの仕事はAIとロボットに置き換わります。そうなると、発想や創造性を発揮する思考を身につけていく必要性が出てきます。この時代の流れは厳しいかもしれませんが、思考力を高め、自分に秘めている才能を開花させることが可能になる、素晴らしい時代の転換期と思っています。
ですから、まだこの本を手にしていない方は、紙媒体やkindleなどで読んでみてはいかがでしょうか?サッカーのレベルアップ。という狭い枠組みではなく、壮大なスケールの本だと思います(^_^)