サッカー ボールのタッチ(触り方)で変わる体の動作

みなさんは、サッカーをするときに、ボールのタッチ(触り方)について、考えたことがありますか?

良く言われるのは、

体からボールが離れないよう、『押すように』タッチしよう

というアドバイスです。

しかし、試合中のボールの触り方はそればかりではうまくいきません。なぜなら、たとえば『押す』のあと、すぐにボールは蹴りにくいからです。

そこで今回は、コーチとしゅう太の会話で、ボールのタッチによる体の動作の違いを伝えていきます。

コーチ
しゅう太は、ボールタッチの練習をするときに、触り方としては、どんなことを気にしてやってるかな?
しゅう太
もちろん、ボールを『押す』だよ。チームのコーチに言われたんだ。
コーチ
なるほどね。じゃぁ、チームのコーチは、どうして『押す』と教えてくれたんだろう?
しゅう太
ボールを体から離さないため。って言ってたよ。で、ぼくはそれからいつも『押す』ようにタッチするようにしてるんだ!
コーチ
教わったことをしっかりと意識していていいね!

じゃぁ、ひとつ質問していい?

しゅう太
うん
コーチ
ボールを『押す』ようにタッチした後って、すぐにボールは蹴りやすい?
しゅう太
ぼくはドリブルが大好きであまり気にしなかったけど、考えてみたら蹴りたいと思ったタイミングでは蹴りにくいかな。なんか、蹴ろうと思った時にボールが足元にありすぎて蹴りにくい感じ。ステップもうまく合わないし。
コーチ
そうなんだよね。しゅう太は、10歳なのにそこまで感じ取れるんだ。すごいな!

それじゃぁ、もうひとつ。

スピードを上げてドリブルしたいとき、『押す』ようにしてうまくできる?

しゅう太
ううん、全然うまくできない。『押す』ようにドリブルすると、かえって遅くなる感じがする。
コーチ
だよね。

ということは、ボールを『押す』のも大事だけど、他にも大事な触り方があると思わない?

しゅう太
言われてみれば、思うかも!コーチ、何か知ってるの?おしえてください!!
コーチ
OK!

コーチもさ、別にドリブルが得意だったわけじゃなかったけれど、世界のトッププレーヤーたちのボールの触り方を研究していたところ、『押す』以外に大きく2つの触り方があることがわかったんだ。ちなみに、タッチの『強さ』は考えないよ。

まず『押す』は、ボールの真横から触るタイプ。しゅう太が意識しているやつね。

それから、『たたく』。これは、さわる足を浮かしてから地面に向かって下す動き。

それと、『運ぶ』。これは、さわる足を地面から浮かしながらボールを触る動き。

イメージはこんな感じ。

しゅう太
へぇ、そういう触り方があるんだ。でも、『たたく』『はこぶ』は、たとえばどんなときに使うの?
コーチ
良い質問だね。

たとえば、

『たたく』は、タッチしてからすぐにボールを蹴りたいとき。ボールをたたいた足は、すぐに地面に着くから、次の動作がしやすいんだ。ただし、いったん、体からボールが離れる感じはするね。キックをするときは、体の下にボールが入りすぎると蹴りにくいから、ちょうどいいかな。

また、

『はこぶ』は、たとえば、ゆっくりから一気にドリブルのスピードを上げるときに使えるよ。足とボールがくっついて動くような感じになって、相手からするとタイミングがずれやすいんだ。

しゅう太
へぇ!そんな感じなんだ。

じゃぁ、ダブルタッチは?ボールをヨコに動かしてからインサイドでタテにいくやつ。

コーチ
ダブルタッチは、ヨコに動かすときに『たたく』でタッチすると、やりやすいね。ただし、全部『たたく』でやらないとダメ。というわけではないよ。『はこぶ』でやるときもあるし。
しゅう太
そうなんだ!めっちゃいいこと聞いちゃった!

コーチ、今日はボールの触り方について教えてくれて、ありがとうございました。早速、自主練習のフリードリブルで色々ためしてみます!

コーチ
コーチも楽しかったよ。どうもありがとう!

次に会うときが楽しみだね。

いかがでしたか。

ボールの触り方によって、体の動作が変わり、次のプレーのやりやすさまで違ってきます。

今回のコーチとしゅう太の会話がみなさんのお役にたてば、うれしいです(^_^)

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