突然ですが、みなさんは
『るろうに剣心』
という漫画を知っていますか。明治時代をテーマにした、剣客アニメです。
この漫画に出てくる
斉藤一
という、一つの剣技をとことん昇華していく「とてつもなく強い」人物がいるのですが、その必殺技の中でも一番スゴイのが
牙突ゼロ式
非常に破壊力のある突き技なのですが、ポイントは
上半身をバネにして、極力予備動作を少なくした
ところ。
それゆえ、相手にとっては対処できない。という話なのですが、実はサッカーでも同じようなことが言えます。
余計なところに力を入れない
たとえばキック。軸足をしっかり踏み込んで膝下でコンパクトに蹴ろうとしすぎると相手はコースを読みやすいですし、蹴る直前に足を出してカットしやすくなります。また、ドリブルでは重心を落とそうと足で踏ん張るほど動きがバレて相手にその場でボールを奪われしまい、状況によってはそれを起点に失点を招いてしまうことも。
足のあちこちに余計な力が入っていて、上半身と下半身がバラバラの動きをしていると、必然的に予備動作が大きくなってしまいますので、連動した動きを意識したいところです。
さて、バルセロナ時代の体が引き締まったロナウジーニョ選手は、野生の動物じゃないか。と思うほど体全体が連動していました。本当に無敵でしたからね(笑)友達が当時のレアルマドリードとバルセロナのクラシコを観戦しに行き、至近距離から携帯のカメラで、ロナウジーニョ選手の「動きの中でのインサイドキック」を動画で収めたので後日見せてもらったのですが、
この動きからインサイドキックができるんだ
とびっくりした記憶があります。「蹴るよ」という「足の予備動作」がほとんどないのです。
ディフェンス側はパスカットをするとき、出し手の目線と足の予備動作に対して特に注意していますから、片方の情報が欠けているために狭い局面でもロナウジーニョ選手は簡単にパスを通せるんだな。と感じた次第です。
サッカーはレベルが高くなればなるほど、予測の判断の精度やスピードが上がってきますので、ボールを持っている人はなるべく相手に読まれないことが必須になってきます。そうなると、すぐにノールックプレーを連想してしまう人が沢山います。
もちろん、発想としては良いと思いますが、
ノールック
ということは、敵だけでなく味方にも分かり辛い可能性があるので、そればかりではチームプレーがまとまりません。
余計な力をいれないことが予備動作にも大きく関係してきますので、その点を意識することでプレーの幅が広がるといいですね。
※上半身の動作は、サッカーにとって非常に重要な要素なので、無理に制限しない方がいいと思います。
FC Barcelona – Barça Legends: Ronaldinho (1st half)【25:58】