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インサイドキックの基礎的なポイントとして挙げられることがある『軸足と重心移動』。軸足をボールの手前に置き、蹴り足は重心移動の第一歩となるように意識すると良い。というような解説は少なくありません(2014年現在)。しかし、海外トップレベルの試合を観ていても、どうも腑に落ちません。横に置いている場合もたくさんあります。
そこで今回は、インサイドキックをするときの軸足と重心移動について書きます。
そもそも、なぜ軸足はボールの手前なのか?
軸足をボールの手前に置く理由。とくにインサイドキックのポイントとして出てきますが、なぜでしょうか。それはキックのあと、重心が前方に移動しやすく
パス&ムーブ(ゴー)
をしやすいからだと思います。
軸足をしっかり踏み込む意識ではこの連動が難しく、多くの日本人選手は苦手でした。そこで、海外の選手たちのプレーを研究したところ、パス&ゴーのとき、キックのポイントが軸足よりも前方であることから、インサイドキックのポイントはここにある。と判断したのだろうと思います。
キックのあとは前方だけに移動?
そうなると問題となるのが、キックをしたあとの動き。必ずしもパス&ゴーで前方に移動するわけではなく、その位置に留まったり、後ろや左右に動くこともありますね。ということは、重心移動も様々であるのです。
軸足とミートの位置よりも上半身と次のプレーを意識した重心移動を
プレスが強くなってくると、ボール1個分相手に近いかどうかで、プレーの選択肢やリスクは大きく変わります。当サイトでは
・軸足のつま先と違う方向に蹴るインサイドキック(通称:ノールックパス)のコツ
のように、軸足をボールの横においてもインサイドキックを上手に蹴ることができるコツを掲載しています。これはパス&ムーブにも応用でき、上半身の感覚と次のプレーを意識して重心移動の判断をすれば良いのです。
おわりに
軸足より前方でボールをミートすると、たしかにパス&ゴーはやりやすくなります。しかし、これは試合のなかでは限定的であって、基礎的なポイントとはいえないと思います。なお、限定的なポイントは「もともと浮いているボールを浮かせないでキックする」のようにいくつもありますので、それらは観察や試行錯誤で習得していければ良いのではないでしょうか。
また、「上半身の感覚と次のプレーを意識して重心移動の判断する」という考えはインステップキックやインフロントキックで当てはめると、キックの種類が増えて精度も上がります(^_^)さらに、トラップやドリブルでも応用できるので、ぜひ普段の練習からこれらを意識できればいいですね(^_^)
Xabi Alonso – Team Training Impressions【3:58】
※追記
軸足の強い踏み込みを意識しなければ、キックするポイントは軸足の横から足の届く前方まであり、踏み込む場合よりも数多く存在します。