目次
はじめに
壁パスやポストプレー、ターンしようとしてできずにワンタッチで味方に返す場面。サッカーでは、相手を背負ったり後ろに下がりながら(バックスステップ)ワンタッチでインサイドキックをするべき状況は本来、多々あります。
しかし、海外と比べると日本の選手はどうもこれらのプレーが苦手な傾向にあるように見えます(2014年)。その理由は、私目線ですが、ワンタッチで正確にキックできると相手を崩せそうな場面でも、一度トラップしている場面が非常に多いからです。恐らく、ミスのリスクを考えての行動でしょう。
高いレベルでプレーするにはパスのタイミングは非常に重要になりますので、ワンタッチでキックすべき場面でトラップばかりしていてはチームに迷惑をかけてしまいます。
しかし厄介なことに、何度も繰り返ししてもコツを掴んでいなければ、いつまで経っても上達せず、それに慣れてしまうのがこのインサイドキックだと思います。
そこで今回は、後ろに下がりながらワンタッチで正確に蹴るインサイドキックのコツについて書きます。
なぜうまく蹴ることができないのか
コツの話に入る前に、どうして上記のような状況でうまくインサイドキックができないのでしょうか。
それは、教わるキックの基本がボールを点でしか合わせられないため、ミスする確率が高いからです。詳しくは
キックの精度と成功率を上げるための考え方『点ではなく面を意識する』
をご覧くださいね。
ではここでリンク記事の補足として、私のインサイドキックに関する考察を書きますね。
しかし、日本人選手はサッカーを習い始めたころから軸足と膝下を意識するように教わり、何も疑問を持たずに習得してしまっている。
近年、科学的な研究と体幹トレーニングの効果により、ある程度そこから脱却できている選手もいるが、完全ではない。
とくに動いているボールに関してワンタッチでインサイドキックするスキルがどの世代でも足りない。
若い年代の試合は、基本的にディフェンスが甘く、細かいパスやステップとドリブルのスキル、組織的な攻撃でどうにかなってしまうため課題として挙げられないが、年齢を重ねてレベルが高くなってくると、それまで武器だったスキルが通用しなくなり、どんどん世界レベルから離れて行ってしまう。
本来若い世代では、インサイドキックについてもっとしっかりとした土台を構築しておくべきでその時間は十分あるが、できていないのが現状である。日本サッカーが世界最強となるためには、もっとインサイドキックについて向き合わなくてはならない。
後ろに下がりながらワンタッチで正確に蹴るインサイドキックのコツ
では、後ろに下がりながらワンタッチで正確に蹴るインサイドキックのコツはどこにあるでしょうか。
それは
『軸足のしっかりとした踏み込み』と『蹴り足の膝下の振り』を意識したキックではなく、キックの精度と成功率を上げるための考え方『点ではなく面を意識する』
ところと
インサイドキックをするときに軸足側の腕を引く
ところ。
面を意識することに関して、ここでは説明を省略させていただきますね。腕に関しては、腕を引くことで軸足側の腹斜筋(もしくは側腹筋:お腹の横側の筋肉)に自然と力が入って上体に軸ができる感覚です(^_^)
解剖生理学 33話「筋肉の名称めぐり」byWEB玉塾【4:29】
おわりに
後ろに下がりながらワンタッチで正確にインサイドキックができると、プレーの幅は一気に拡がり、ボールロストも減ると思います。
細かくてスピーディなドリブルは武器になりますが、どんな相手にもずっと通用するレベルに達するのは、努力だけではなかなか難しいものがあります。
過去の日本代表レベルの選手でも、そういった選手は残念ながらほとんどいないのが現実です(2014年現在)。
細かいドリブルはパス主体の中に織り交ぜることで、初めて高いレベルで通用しますし、試合でのプレーの大半はトラップとキックです。
従って、まずはパスの土台を構築していくことが先かと思われます。実際にはパスとドリブルの練習は同時並行になると思いますが。
体の使い方をしっかりと意識して上達の階段を登って行っていきたいですね!!世界最強を目指して(^_^)
Final training session【15:14】