初動負荷・二軸動作・4スタンス理論。3つとも独自性のある理論ですが、共通する部分もあります。面白いと感じるのは私だけでしょうか。
今回は、それぞれの理論と実際から考える、インサイドキックのポイントについて書きます。
解説
私がそれぞれの理論と実際から考える、インサイドキックのポイントは
・ミートの瞬間以外は力まない
・上半身が下半身と連動して動いていれば、個人差による多少のフォームの違いはOK。
の、二つです。
以下、それぞれの理論と実際について詳しく説明します。
初動負荷と二軸動作で考察されている「キックの際、軸足をしっかり踏み込んで体重を乗せる」ということに対して異議を唱えている点は、実践してみて、とても有効だと感じました。これは、ボールから離して軸足を置くというわけではありません。
ただ、サッカーの映像や画像で見ると、しっかり軸足で踏み込んで体重が乗っかっているように見えますね。でも、こういうときこそ体全体を見てほしいのです。
インサイドキックに限らず、インステップキックやインフロントキックでも、軸足側の腕が体の横もしくは後ろの位置で、肩もしくはそれ以上の高さまで上がっていませんか。胸を開くような感じで。(全部のシーンではありません。)
この腕の位置を意識して、自分で軸足をボールのそばへ置く動きをしてみてください。
そうすると、どうでしょう。腕を上げたほうの胴体の側面が引っ張られ、軸足にかかった重みが逃げませんか。また、蹴り足を上げても、体のバランスが良いと思います。この上半身と下半身の連動こそがキックでとても重要であり、連動できると軸足をしっかりと強く踏み込む感覚を持つ必要がなくなるのです。そして、私はこの感覚がキック全般の基礎だと思っています。
映像や画像によっては、腕が下がっているのもありますが、これは基本がしっかりできていての話なので基礎ができてからでいいかな、と。
実は、この上半身の動きは子供の方ができていたりします。自然と体が反応しているのですね。中田英寿 元選手が言った「小学生と練習するとうまくなれる」という言葉が印象的です。周囲の環境や教育により軸足をしっかりと踏み込むことを重視するようになってしまい、成長の芽をつむんでしまうのですね。
これは4スタンス理論にも通じることで、個性で体が自然に反応していることを闇雲に修正することは、生真面目な日本人にとって非常に大きな問題。上半身と下半身が連動できていれば、フォームは人とちょっと違っていてもいいと思います。
・ミートの瞬間以外は力まない
・上半身が下半身と連動して動いていれば、個人差による多少のフォームの違いはOK。
3つの理論と実際に経験したことから感じた私なりの考えです。
おわりに
理論って勉強していると、必ず「でも、このときってどうなの?」とツッコみたくなるときが何度も出てきませんか。
その理由は、理論が物事に対して、一つの側面から見ているから。
そのため、最初に知った一つの理論だけを鵜呑みにすると、理論を勉強する本来の目的を見失ったりします。
そこで私は今回の件で、固まった考えにハマらないように3つの理論を勉強しました。
「つまり、こういうときはこうかな?」
「○○って、こういうこと?共通点は?」
とか考えながら。とてもいい経験になりました。
それにしても、色んな形でサッカーを愛する人がいることを改めて感じることができたことが、私としては一番嬉しかったです♪
FC Bayern Live-Training【7:44】